こんにちは、テクノポートの五月女です。製造業のマーケティング担当者にとって、導入事例コンテンツは製品・サービスの価値をリアルに伝え、新規顧客獲得や信頼性向上に大きく貢献するコンテンツです。特に動画と記事を組み合わせることで、SEO流入から営業現場まで幅広く活用できる点が魅力です。
この記事の目次
導入事例とは
製品・サービスの導入前後の課題・プロセス・成果をストーリー化し、定量データと担当者コメントで信頼を訴求するコンテンツです。ウェブ・営業資料・セミナー・動画など多様なチャネルで活用し、リード獲得から受注までを後押しします。
導入事例動画データ
2024年に弊社テクノポートで行なった動画マーケティングに関する調査では、動画マーケティングに取り組む製造業の73.6%が「成果が出ている」と回答し、その52.0%がWebサイトのアクセス増加を実感しています。また動画の活用方法として、「自社Webサイトに掲載」(51.0%)や「展示会・イベントで上映」(46.1%)が挙げられました。これらの数字が示すように、動画+記事の導入事例コンテンツはオンライン集客とオフライン営業支援の両面で効果的です。
導入事例のメリット
導入事例を動画化すると、現場の様子やユーザーの生声を映像で伝えられるため、テキストでは得られない臨場感と信頼感が醸成されます。映像と音声を組み合わせることで複雑な機械動作や工程を短時間で理解でき、記憶にも残りやすいのが特徴です。特に製造業では、製品の稼働状況や導入前後のビフォー・アフターを視覚的に示せるため、技術的理解の促進にも有効です。
導入事例動画の効果的活用5選
ユニバーサルロボット(協働ロボット)
デンマーク発の協働ロボットメーカーであるユニバーサルロボットは、多くの導入事例動画を公開しています。協働ロボットによる自動化で生産性が倍増し、技能者不足の課題解決に繋がった事例では、現場でロボットが稼働する様子と担当者インタビューを組み合わせ、導入前後の変化をリアルに伝えています。また同社サイトには文章で詳しく効果を記した記事も掲載されており、動画と記事をセットで提供することで技術的な補足情報やSEO効果も狙っています。
meviy(ミスミの部品調達サービス)
ミスミが提供する高速見積もり・発注プラットフォーム「meviy(メビー)」も、数多くの顧客導入事例を動画+記事で紹介しています。定量効果(作業時間○%削減等)や、meviyの選定理由などが詳細に語られています。
山善TFS(トータルファクトリーソリューション)
商社大手の山善が製造業向けソリューション提案を行う専門部門「山善TFS」は、公式YouTubeチャンネルで多数の導入事例動画を公開しています。製造現場と担当者のインタビューがあり、導入前の課題と解決策を具体的に伝えています。サービスページにも、事例動画を使用しており、山善TFSの提案力を示す例としてマーケティングに活用されています。
株式会社Mujin(産業用ロボット)
Mujinはロボット知能化技術を提供する企業で、物流倉庫や工場へのロボット導入事例を積極的に発信しています。動画では、現場の課題と装置を入れたことでの解決策を紹介し、記事では担当者のインタビューをまとめております。動画だけでは伝えきれない担当者の声を、記事にすることで余すところなく紹介しています。
オムロン(制御機器・FA機器メーカー)
オムロンは産業用ロボット(協調ロボットやモバイルロボット)を活用した自社工場や顧客工場の事例動画を数多く公開しています。動画ではAGVが工場内を走行して基板を運ぶ様子や、現場スタッフへのインタビューが収録されています。

導入事例動画を作る際に必要なポイント
「動画+記事」のセットで情報を補完する
動画は直感的な訴求力がありますが、時間の制約で詳細な技術情報や数値をすべて伝えるのは難しい場合があります。そこで動画と記事を組み合わせて提供することが重要です。動画ではストーリー性と視覚情報で興味を喚起し、記事(Webページやパンフレット)で技術的な解説や導入プロセス、さらにはSEOに効くキーワードを補足します。例えばミスミのmeviy事例ではインタビュー動画とともに詳細記事を公開し、記事内で具体的な数値効果(「生産性27%向上」等)を明記しています。このように動画で惹きつけ、記事で納得させる流れを作ることで、見込み客の理解と信頼を一層深めることができます。また記事に動画を埋め込めばサイト滞在時間も延び、検索エンジン評価向上にも繋がります。
現場の映像+利用者インタビューを盛り込む
導入事例動画の構成としては、「課題→導入→効果」を軸に、現場映像と担当者(ユーザー)の声の両方を入れるのがおすすめです。ただインタビューで語るだけでなく、ぜひ製品が実際に動いているシーンや導入先工場の様子を撮影しましょう。映像を見ることで視聴者は自分の現場を重ね合わせやすくなり、課題解決のイメージを具体的に持てます。山善TFSの事例動画でも、オフィスでロボットが稼働するシーンと導入企業担当者へのインタビューを織り交ぜています。両者を組み合わせることで「ロボット導入前の課題感」と「導入後の満足感」を臨場感たっぷりに伝えています。また可能であれば、製品開発側(提供企業側)のコメントも入れると、自社ソリューションの差別化ポイントを補足でき効果的です。
課題→解決策→成果を具体的に描く
視覚的な動画では短時間で視聴者の心をつかむ必要があるため、ストーリー仕立てで課題から解決までの道筋を明快に示します。「当社は○○に困っていた→○○を導入してこう解決した→結果として△%効率アップした」のような流れです。特に導入効果(成果)は可能な限り具体的な数字や事実で示しましょう。例えば「作業時間が半減」「不良率が1/10に減少」「生産量が○%増加」などの定量情報は非常に説得力があります。
まとめ
製造業における導入事例動画は、単なる製品PRを超えて顧客の成功体験を共有する強力なコンテンツです。リアルな映像と言葉で語られる成功事例は、同業の見込み客にとってこれ以上ない説得材料となり、製品・サービスへの信頼感を高めてくれます。実際に多くの製造業企業が動画マーケティングで成果を上げ始めており、競合他社との差別化やデジタル時代の情報発信手段として導入事例動画の作成を検討してみてください。
弊社では製造業1,000社のWebマーケティングを支援してきた実績があり、動画コンテンツの制作も可能です。製造業での動画制作に興味がある方は、ぜひお問い合わせください。