こんにちは、テクノポートの五月女です。製造業では、業務効率化・デジタル化対応・顧客コミュニケーション強化への需要から、動画活用が急速に拡大しています。文章や静止画では伝わりにくい製品特性も、動画なら直感的に示せるため、製品紹介や社内教育など用途は多岐にわたります。本記事では、製造業向け動画コンテンツの種類・活用事例・導入メリットを解説します。
この記事の目次
製造業向け動画コンテンツの種類と事例
製造業の企業では、目的に応じてさまざまな種類の動画コンテンツを制作し活用しています。以下に主な動画コンテンツの種類と、その具体的な活用事例を紹介します。
製品紹介動画
製品紹介動画は、自社製品の特徴や使い方を映像で紹介し、顧客に製品理解を深めてもらうための動画です。製品の機能・利点を視覚と音声で伝えることで、パンフレットやカタログ以上の情報量を短時間で提供できます。
たとえば大日本印刷株式会社(DNP)では、自社の調光フィルム製品を紹介する動画を制作しています。動画では製品がどのように使われるかを実際の映像とイラストで分かりやすく説明し、複雑な技術内容も直感的に理解できるよう工夫されています。また機密保持の都合で実物映像が制限される場合、DNPのように質の高いアニメーションやイメージ映像を活用することで効果的な紹介が可能です。製品紹介動画はWebサイトや展示会、営業ツールなど様々な場面で活用でき、製品への信頼感向上や販売促進に大きく寄与します。
出典 大日本印刷株式会社
工場見学動画(工場紹介動画)
工場見学動画(工場紹介動画)は、自社工場の様子や生産設備を映像で紹介するコンテンツです。静止画や文章だけでは伝えきれない企業の透明性や製造現場のこだわりを伝えられるため、近年多くの製造業で導入が進んでいます。
たとえば三菱電機株式会社では、女性スタッフが案内役となり自社工場を紹介する動画を制作しています。実際の製造ラインの映像に加え、3Dアニメーションやインフォグラフィックを組み合わせて工程を分かりやすく説明し、さらに実際に働く社員の姿も映すことで企業の透明性と信頼感をアピールしています。このように工場見学動画は、新規取引先や顧客に対して自社の生産体制や品質管理への取り組みを効果的に伝え、信頼関係の構築に役立ちます。
出典 三菱電機FAサイト
作業手順書
作業手順書を動画化した「動画マニュアル」は、作業の手順やポイントを映像で示すことで、紙のマニュアルより直感的に理解しやすくしたコンテンツです。機械の操作方法やメンテナンス手順など、熟練者の技能が必要な作業も、映像で具体的に示すことで新人や未経験者でも習得しやすくなります。
たとえば株式会社千代田精機では、製造業で製造業でよく使用される産業ガスシリンダーに必要な圧力調整機の使い方を解説しています。重要ポイントにはテロップで注意喚起を加えることで、現場でのミス防止や作業効率向上に役立てています。また、このような動画マニュアルは社内教育だけでなく、販売代理店や協力会社への技術支援ツールとしても活用でき、一つのコンテンツで多方面に効果を発揮します。
出典 千代田精機株式会社
LPファーストビュー動画
LP(ランディングページ)のファーストビュー動画とは、Webページの最上部(ファーストビュー)に配置する短い動画のことです。ページを訪れたユーザーの第一印象を決定づける重要な要素で、製造業のサイトでも企業ブランドや製品コンセプトを伝えるために活用が広がっています。
たとえばトヨタ紡織株式会社では、「すべてのモビリティへ“上質な空間”を提供する」という自社ビジョンを体現するため、トップページの背景に自社製品である高級車シートの映像を流すファーストビュー動画を採用しています。背景動画の明るさを抑えてテキストを重ねることで、映像のインパクトを活かしつつメッセージを際立たせる構成になっており、ブランドビジョンを直感的に訴求することに成功しています。このようにLPファーストビュー動画は、訪問者の注意を引きつけエンゲージメントを高めるとともに、短時間で企業の強みや世界観を伝える有効な手段です。
出典 トヨタ紡織株式会社
製造工程動画
製造工程動画は、製品が完成するまでの工程を映像で紹介するコンテンツです。自社のものづくりの裏側を公開することで、技術力や品質管理体制をアピールでき、顧客や一般視聴者に製品への理解と信頼感を持ってもらう効果があります。
たとえばアスクル株式会社では、自社が販売するコピー用紙の製造工程を紹介する動画を制作しています。インドネシアの工場で原料調達から紙ができるまでのプロセスを映像で丁寧に追い、普段見ることのできない海外生産の現場を公開しています。これにより「海外生産品でも品質に妥協がない」ことを示し、さらに環境への配慮(植林や資源循環など)についても触れることで企業の責任ある取り組みを訴求しています。
出典 アスクル株式会社
展示会動画
展示会動画は、展示会ブースで来場者に見せるための動画コンテンツです。製品紹介や技術紹介の動画をブースに設置することで、直接声をかけなくても映像が呼び込み効果を発揮し、効率的に来場者の興味を引くことができます。
たとえば株式会社ファブエースでは、ダイレクトティーチングが可能な溶接システムを紹介する動画を作成しています。製造業で製造業でよく使用される産業ガスシリンダーに必要な圧力調整機の使い方を解説しています。インフォグラフィクスなどで導入のメリットを訴求、また溶接シーンのインパクトがある動画を使用することで、展示会での新規顧客開拓に貢献しています。また、日本語版と英語版を作成することで、日本だけではなく国内外の展示会で活用することも可能です。
出典 株式会社ファブエース
導入事例動画
導入事例動画(顧客事例動画)は、自社製品やソリューションを導入した顧客の成功事例を紹介する動画です。実際のユーザー企業での導入効果や満足の声を映像で伝えることで、信頼性の高いマーケティング資料として機能します。
たとえば株式会社ミスミが提供する高速見積もり・発注プラットフォーム「meviy(メビー)」では、meviyを導入した企業の事例動画を多数公開しています。現場の担当者が語る導入前の課題と導入後の効果を顧客目線で紹介することで、見込み顧客である視聴者が自社に導入した際のイメージを描きやくなる効果があります。動画と合わせて、記事で詳細な数値やインタビュー内容を補足することで、より説得力のあるコンテンツになります。
出典 meviy
製造業が動画に取り組むメリット
製造業の企業が動画コンテンツ制作に注力するのには、以下のような多くのメリットがあるためです。
新規顧客開拓につながる
動画はテキストよりも訴求力が高く、SNSやYouTubeでの拡散もしやすいため、これまでリーチできなかった潜在顧客にアプローチできます。実際に、動画を活用した製品紹介や事例紹介を通じて問い合わせや引き合いが増加した企業も多く、新たな顧客獲得につながっています。
弊社が調査した結果、動画マーケティングに取り組む製造業の担当者のうち73.6%が、「動画が新規顧客固くにつながっている」と回答しております。Webサイトへのアクセスや、YouTubeの再生数の増加などのオンラインの効果だけではなく、営業で説明する時間の削減や、営業での評判向上などオフラインでの効果もあります。詳しい、調査レポートは下記のURLよりご覧ください。

一つの動画をさまざまな場面で活用可能
制作した動画コンテンツは、自社サイトの掲載はもちろん、展示会ブースでの上映、営業訪問時のプレゼン、SNSでの発信、社内研修など複数の用途で再利用できます。例えば製品紹介動画1本あれば、Webページの商品説明に埋め込んだり、見込み客へのメール添付や商談時の紹介に使ったりと場面を選ばず活躍します。一度作成すれば長期間にわたり価値を生み出し続ける点も魅力です。
社内教育・技能伝承に有効
ベテラン技術者の高度な技能や現場ノウハウを動画で記録することで、社内教育や技術継承に役立てることができます。紙の手順書だけでは伝えにくいコツや職人技も映像ならリアルに残せるため、若手社員への研修教材や、作業標準の共有ツールとして効果的です。人手不足や世代交代が課題となっている製造業で、動画は貴重なナレッジの蓄積手段にもなります。
テクノポートの動画制作
テクノポート株式会社は、製造業を中心としたBtoB企業向けに動画コンテンツ制作サービスを提供しています。
製造業専門のノウハウがある点が大きな強みです。テクノポートは創業以来、製造業に特化したWebマーケティング支援を手掛けており、これまでに1,000社以上の製造業企業を支援してきた実績があります。その中で培った業界知識や技術理解力を活かし、製造業の現場を知り尽くした視点で動画の企画・制作を行います。
まとめ
製造業における動画活用について、コンテンツの種類と事例、メリットをまとめました。製品紹介や工場見学など外部向け動画は新規顧客の獲得に、作業手順書や導入事例動画は信頼性向上や業務効率化に役立ちます。動画は一度制作すれば多用途に再利用でき、投資効果も高いのが特長です。
動画活用がまだの企業は、スマートフォンなどでの撮影からスタートしてホームページや営業でのトークなどに使用してみてください。制作でご不明点があれば、テクノポートがサポートいたしますのでお問い合わせください。