技術ライティングコラム

ホワイトペーパーマーケティングの教科書

【執筆者紹介】卜部克哉
この記事の執筆者
卜部克哉
テクノポート株式会社
技術ライティング事業部 責任者

【経歴】
機器メーカーで技術営業(7年)→ Web広告代理店 → テクノポート入社

【得意分野】
・製造業のWebコンテンツ制作
・SEO記事、技術記事、導入事例記事、ホワイトペーパー(ダウンロード用資料)
・技術記事の制作本数は100本を超える

【寄稿実績】
AI時代における製造業のコンテンツ戦略|MONOist
製造業にとってオンライン展示会は“使える”のか?コロナ後の可能性を考える|MONOist

【SNS】
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こんにちは、テクノポートの卜部です。この度BtoBの特に製造業のホワイトペーパーに関する網羅的かつ詳細な解説を一冊の資料にまとめました。それを今回公開させていただきます。文字数は多いですが、ホワイトペーパーマーケティングに関する戦略や企画から実際の制作まで、全ての情報を詰め込みました。ホワイトペーパーマーケティングに関する疑問が生じたときに何度も見返すことができ、そしてその疑問を解決できる記事になっています。


【第一章】ホワイトペーパーを作る前のおさらい

ホワイトペーパーの制作に取りかかる前に知っておくべき基本的な情報をご説明します。製造業のWebマーケティング全体からみたときに、ホワイトペーパーの位置づけや活用方法をします。

【第一章】の内容
1. Webサイト構築に必要な3つのページ設計
2. ホワイトペーパーとはなにか?
3. ホワイトペーパーと他のダウンロード用資料の違い
4. ホワイトペーパーの役割(リードの獲得以外)
5. ホワイトペーパーを配布する4つの方法
6. ホワイトペーパー制作の流れ

Webサイト構築に必要な3つのページ設計

Webサイトの各ページには、役割があります。大きく分けると、①集客のためのページ、②自社の製品や技術力を訴求するためのページ、③顧客情報を獲得するためのページ(コンバージョンページ)の3つに分類できます。BtoB製造業のWebマーケティングでは、各ページが専門性と信頼性を担保しながら、潜在顧客を段階的に問い合わせなどのゴールへと導く役割を果たします。

集客のためのページ

集客ページの最大の目的は、技術者や購買決定者など、訪問自体の母数を増やすことです。SEO施策やWeb広告を通じて見込み顧客を引き付ける、以下のようなページが該当します。

  • TOPページ:技術力や製造実績を端的にアピール
  • 製品紹介:技術仕様や性能データを詳細に記載
  • 技術コラム:製造工程や品質管理に関する専門的知見を提供
  • 用語集:業界・技術用語の解説により検索流入を促進

訴求のためのページ

訴求ページでは、コンバージョン率(CVR)の向上を目指します。自社の技術力や製造品質、開発力を伝え、想定顧客の興味をさらに深めるために、以下のようなページを用意します。

  • TOPページのメインコンテンツ:技術理念や製造能力を表現
  • 詳細な製品仕様:寸法・材質・耐久性などの詳細データを提示
  • 業界別ソリューション:製造現場の課題に応じた解決策を提案
  • 納入実績:業界・用途別の具体的な導入効果を示す
  • 品質保証体制:検査設備や品質管理フローを説明
  • 研究開発体制:技術開発力や特許情報をアピール

✦ひとこと解説✦ コンバージョンバージョンとは?
コンバージョン(Conversion)は、「変換」や「転換」を意味する英単語です。Webマーケティングでこの言葉は「Webサイトの訪問者が、単なる閲覧者から具体的な行動を起こす人へと転換(変換)される」というプロセスを表現しています。つまり、訪問者(Visitor)から、見込み顧客(Prospect)や顧客(Customer)へと”転換”されるという状態の変化を指します。コンバージョンは「CV(Conversion)」、コンバージョン率は「CVR(Conversion Rate)」と略されることが多いです。

顧客情報を取得するためのページ(コンバージョンページ)

顧客情報を取得するためのページでは、リード(顧客の会社名・氏名・連絡情報など)獲得につながる具体的なアクションを促します。製造業特有の商談プロセスを意識し、以下のような形で見込み顧客の情報を獲得します。このページは「コンバージョンページ」と呼びます。

  • 技術相談フォーム:製品設計や仕様に関する相談受付
  • サンプル依頼:試作品や評価用サンプルの提供
  • 製品仕様書ダウンロード:詳細な技術資料の提供
  • 技術ホワイトペーパー:研究開発成果や技術解説の提供
  • 見積り依頼:具体的な製造コスト試算の提案

このように、製造業のWebサイトでは、技術的な専門性と信頼性を担保しながら、各ページがつながり、最終的なリード獲得を実現する「営業の導線」として機能することが重要です。この3層構造を意識したページ設計により、オンラインでも自社の強みを効果的に訴求できるのです。

ホワイトペーパーとはなにか?

現代のWebマーケティングでは、ホワイトペーパーはリード獲得のための重要なツールとして機能しています。読み手にとって価値の高い情報を提供することで、メールアドレスなどの連絡先情報の提供を促し、その後の営業活動における重要な接点として活用されています。つまり、役割としては、前述で説明した「コンバージョンページ」に設置すべきコンテンツになります。

ホワイトペーパーは、特定の課題や製品、技術について深い洞察を提供する専門的な報告書です。製造業のWebマーケティングにおいて、見込み顧客が抱える課題解決のための具体的な方法論や最新の技術トレンド、統計データに基づく市場分析など、実務に直接役立つ情報を提供する重要なコンテンツとして位置づけられています。

ホワイトペーパーという呼称は、イギリス政府が19世紀から発行してきた政策文書に由来します。当時、政府の公式見解や政策提言を示す文書は白い表紙で製本されていたことから「ホワイトペーパー(白書)」と呼ばれるようになりました。この呼び方は次第に、信頼性の高い情報を提供する専門的な報告書全般を指す言葉として広く使われるようになっていきました。

1990年代以降、インターネットの普及とともにビジネスの世界でも活用が進み、特にテクノロジー業界において、製品や技術の詳細な解説、市場分析、ソリューション提案などを記した文書として定着しました。製造業においては、技術的な専門性と実務的な有用性を兼ね備えた情報を提供する手段として重要な役割を果たすようになっています。

企業がホワイトペーパーを活用する理由は、単なる製品情報の提供にとどまりません。業界における専門的知見や技術力を示すことで、自社のブランド価値を高め、見込み顧客との信頼関係を構築する手段としても重要な役割を果たしています。的確な情報提供を通じて、その後の商談における対話の質を高め、より効果的な営業活動へとつなげることができるのです。

ホワイトペーパーと他のダウンロード用資料の違い

製品やサービスを検討する顧客に対して、どのようなダウンロード資料をどのタイミングで提供すべきか、これは製造業のWebマーケティングにおける重要な設計ポイントです。以下、資料の種類を一般的にコンバージョン率の高い順に説明します。 

STEP1(一般的な勉強用資料)

勉強用資料は、潜在的な読者に基本的な情報を提供し、関心を引きつけることを目的としています。この資料では、製品やサービスに関連する一般的な情報を提供し、読者がその背景や基礎知識を理解できるようにします。具体的には、技術的な基礎知識や業界のトレンドを簡単に紹介することで、読者に製品やサービスについての理解を深めてもらいます。

この資料は、まだ製品やサービスについて深い知識を持っていない新規顧客をターゲットにしており、読者が次のステップに進むための足掛かりとなる役割を果たします。

STEP2(ソリューション資料)

ソリューション資料は、具体的な課題解決に焦点を当て、製品やサービスがどのように役立つかを示します。この資料では、製品が提供するソリューションに関して詳しく説明し、特定の業界や用途に特化した内容を紹介します。例えば、特定の業界向けの技術的なソリューションを提案し、読者が製品をどのように活用できるのかを具体的に示します。この資料は、製品の導入を検討している読者に向けて、最適な解決策を提供することを目的としています。

STEP3(導入事例)

導入事例は、実際の使用例を通じて、製品やサービスの信頼性を証明するために使います。実際の企業がどのように製品を導入し、その効果や成果を得たかを紹介することで、読者に具体的なイメージを与えます。

事例紹介は、バイネームで具体的な企業名や使用状況を挙げ、リアルな証言を通じて信頼感を与えることができます。この資料は、購入を検討している読者に実際の導入結果を示し、購入の決定を後押しする役割を果たします。

STEP4(製品紹介・カタログ)

製品紹介やカタログは、製品の特徴、性能、仕様などを記載した一般的な製品カタログです。

STEP5(取説・他技術資料)

最後に、取説や技術資料は、製品を実際に使用する際に必要な詳細な情報を提供し、製品の運用をサポートする役割を果たします。この資料では、製品の使い方、操作手順、メンテナンス方法、技術仕様について詳しく解説します。使用者が製品を最大限に活用できるようにするための情報が含まれており、特に既存顧客や製品導入後に活用するための資料として有用です。

ホワイトペーパーは一番ダウンロード率の高い資料に分類される

製造業のダウンロード資料において、STEP1~3の資料を総称してホワイトペーパーと呼びます。つまり製品カタログやサービス資料の前段の興味層に向けた資料のことをホワイトペーパーと定義します。

実際、ダウンロード資料の中でホワイトペーパーは最も高いダウンロード率を記録することが一般的です。

その理由は、ホワイトペーパーが持つ特徴にあります。業界の課題や解決策、技術トレンドなど、製品・サービスの紹介に直接つながらない中立的な情報を提供することで、製品検討の初期段階にある顧客でも抵抗なく手に取れるのです。例えば、製造現場の生産性向上やコスト削減といったテーマは、多くの企業が関心を持つ普遍的な課題です。

さらに、情報収集段階にある見込み顧客は、具体的な製品やサービスではなく、まず自社の課題に対する解決の方向性を探っています。そのため、業界動向や技術解説といった基礎的な情報へのニーズが特に高く、結果としてホワイトペーパーは他のダウンロード資料と比較して、最も多くの顧客接点を生み出すツールとなります。

ホワイトペーパーの役割(リードの獲得以外)

ホワイトペーパーは、コンバージョンを促すための重要なコンテンツとして位置づけられます。見込み顧客に「この情報は必要だ」と確信させ、フォーム入力という行動を促すための戦略的なツールです。

効果的なホワイトペーパーには、業界特有の課題に対する具体的な解決手法や、最新の技術トレンド、さらには統計データに基づく市場分析など、実務者の意思決定に役立つ深い知見が求められます。とりわけ製造業においては、技術的な専門性と実務的な有用性の両立が重要です。

ホワイトペーパーはリードを獲得するための施策ですが、それ以外の目的でも活用することが可能です。その役割を整理してみましょう。

リードの育成

ホワイトペーパーから直接的に商談や購買につながることはほとんどありません。その代わり、手に入れたリード情報に対して、長期的なマーケティングを行っていくことが可能になります。メルマガなどにより、他のお役立ち情報を定期的に送ることで、長期の関係を築いていくのです。

そうすることで潜在顧客のニーズを醸成し、将来的な顧客を育成していきます。その過程で別のホワイトペーパーを紹介して、必要な情報を提供し続けることも有効です。

商談時の資料としての活用

顧客が悩むポイントをまとめているホワイトペーパーは、商談時の資料にも活用できます。どの顧客も共通の悩みを抱えているからです。また、サービスの説明をしたときの疑問や不安にもすぐに回答できるので、商談をスムーズに進めていけます。

ホワイトペーパーを配布する4つの方法

ホワイトペーパーは自社のWebサイトへ設置する以外にも、配布方法があります。複数の経路で多くの人に発見してもらうことで、多くのダウンロード数を得ることができます。

自社メディアにダウンロードフォームを設置する

自社メディアへのダウンロードフォームの設置は、ホワイトペーパーの活用において最もポピュラーなやり方です。自社のホームページやオウンドメディアにダウンロード専用ページを作り、会社名やメールアドレスなどをフォームに記入し送信してもらうことで、ダウンロードを許可します。

自社サイトであれば、常に上に表示されているグローバルメニューから1〜2クリックで表示できるようにダウンロードページを設置しましょう。一方、オウンドメディアの場合はSEO対策が必要です。記事を検索エンジンで上位表示させることによってユーザーを集客し、自然な形でダウンロードページに誘導する必要があります。

メルマガにダウンロードリンクを設置する

ホワイトペーパーのダウンロードリンクをメールで直接届ける方法もあります。個人のメールフォルダに届くため、Webサイトの訪問客よりもクリックされやすいのが特長です。

メールの開封状況やホワイトペーパーをダウンロードしたかどうかで相手の興味・関心の強さを把握できます。メールであれば属性を分けることで相手に合った情報を届けられるので、顧客育成にも活用できます。事前に顧客リストを収集しておく必要はありますが、リード獲得から商談までの過程のクッションとして高い効果が見込めるでしょう。

SNSで潜在顧客に情報を提供する

Webサイトに訪問してもらう方法と比較して、多くの潜在顧客にリーチできる可能性を秘めているのがSNSです。有益な情報だと認識してもらえれば情報が拡散され、多くの人に自社のホワイトペーパーを認知してもらえます。

無料で利用できる点も大きなポイントです。広告やWebサイト制作と比較すると大幅にコストを抑えられるので、チャレンジするハードルが低い施策です。

ただし、投稿がタイムライン形式であり、常に発信し続ける必要がある点には工夫が必要です。社内で運用チームを組み、定期的に投稿していきましょう。

業界ポータルサイトへの掲載

製造業や産業機器に特化したポータルサイト(例えばイプロスなど)へのホワイトペーパー掲載も、効果的な活用方法の一つです。これらのサイトには、具体的な課題解決や製品導入を検討している実務者が多く訪れます。

ポータルサイトへの掲載には、無料会員向けダウンロード資料として登録するものや、有料会員向け専門資料として登録
などがあるため、情報の濃さなどによって、棲み分けをすることも考慮しましょう。

ホワイトペーパー制作の流れ

ホワイトペーパーの制作のためのステップを解説します。効果的なホワイトペーパー制作の流れを、6つのフェーズに分けて説明していきます。

企画・戦略フェーズ

ホワイトペーパー制作の一歩目は、明確な戦略の策定です。この段階では、「誰に向けて、どのような価値を提供するのか」を具体的に定義します。ターゲット層の業種や規模、役職などの属性を明確にし、そのペルソナが抱える具体的な課題を特定します。また、競合他社の類似コンテンツを調査し、差別化ポイントを見出すことも重要です。同時に、コンバージョン率やターゲット適合率、商談率などの具体的なKPIを設定し、成果測定の基準を定めます。

コンテンツ設計フェーズ

戦略が定まったら、次はコンテンツの全体設計に移ります。目次構成を作成し、導入部での課題提起から、具体的な解決策の提示、さらには自社製品・サービスの優位性まで、論理的な流れを組み立てます。この際、単なる製品説明に終始せず、読者にとって価値ある情報を提供することを心がけます。業界データや具体的な事例を盛り込むことで、内容の信頼性と説得力を高めます。

原稿執筆フェーズ

構成に基づいて、実際の原稿執筆を進めます。この段階では、読者目線を常に意識し、専門用語の適切な解説を心がけます。論理的な文章展開はもちろんのこと、図表やグラフを効果的に活用することで、複雑な情報もわかりやすく伝えます。また、信頼できる情報源からの引用を適切に行い、コンテンツの信頼性を担保します。

デザイン制作フェーズ

原稿が完成したら、視覚的な魅力を付加するデザインフェーズに入ります。特に表紙デザインは、読者の関心を引き、ダウンロードを促す重要な要素となります。タイトルとビジュアルの組み合わせによって、コンテンツの価値を効果的に訴求します。また、本文のレイアウトや図表の視覚化、フォントの選択なども、読者の理解を促進する重要な要素となります。

レビュー・品質チェックフェーズ

完成したコンテンツは、複数の視点から入念なチェックを行います。内容の正確性や文章のわかりやすさはもちろん、デザインの統一感、誤字脱字のチェック、さらには著作権やリーガルチェックまで、あらゆる観点からの確認が必要です。特に技術的な内容を含む場合は、専門家によるレビューも重要です。

公開・配信フェーズ

制作したホワイトペーパーを効果的に展開するための準備と実施を行います。まず、ダウンロードページは、スムーズなダウンロードを実現する設計が重要です。ページ内では、ホワイトペーパーの概要や目次、読者が得られる具体的な価値を明確に提示します。

入力フォームについては、必要最小限の項目設定を心がけます。企業名、部署、役職など、リード獲得に必要な情報は確実に取得しつつ、過度な入力項目は避けることで、コンバージョン率の最適化を図ります。公開後はメルマガや広告などの施策を展開し、より多くの見込み顧客へのリーチを実現します。

【第二章】ホワイトペーパーの企画

ホワイトペーパーを誰に向けにつくり、そしてどのような内容にするか、その骨格を作るための企画の考え方を解説します。

【第二章】の内容
1. 想定読者(ターゲット)を決める
2. 購買ファネルから見るホワイトペーパーの内容
3. 競合分析とUSP

想定読者(ターゲット)を決める

製造業のホワイトペーパー作成においてのターゲットの設定のポイントをご紹介します。製品やサービスの特性によって想定読者の業界は大きく変わりますので、ここでは解説できない部分ですが、部署や役職を分けてターゲットを設定する観点をご説明します。各部署・役職の特徴を理解し、適切なアプローチを選択することが成功の鍵となります。

経営層向け

経営層向けのホワイトペーパーの主なターゲットは以下になります。

  • 代表取締役社長(中小企業)
  • 専務取締役/常務取締役
  • 事業部長/工場事業部長
  • 経営企画部長
  • 新規事業開発部長

中小企業の代表取締役社長や役員、事業部長など、投資判断の最終承認者に向けたホワイトペーパーでは、経営的視点からの価値提案が重要です。まず費用対効果や投資対効果(ROI)を具体的な数値で示し、投資回収期間を明確にします。

加えて、市場における競争力強化の視点も重要です。競合他社の動向や業界トレンドとの関連性を示しながら、投資判断の必要性を説明します。また、人材不足や技能伝承といった経営課題への対応策としての側面も強調します。リスク管理の観点から、法規制対応やBCP(事業継続計画)との関連性についても言及すると効果的です。

製造部門向け

製造現場の管理者向けのホワイトペーパーの主なターゲットは以下になります。

  • 工場長
  • 製造部長/製造統括部長
  • 製造部マネージャー/課長
  • 生産管理部長/課長
  • 現場監督者(製造課長)

工場長や製造部門向けには、製造コストの削減や生産効率の向上が主要テーマとなります。具体的な数値目標や達成事例を示しながら、現場レベルでの実現可能性を説明します。

特に重要なのは、既存の生産ラインへの影響を最小限に抑えた導入方法の提示です。段階的な導入計画や、従業員の教育訓練計画についても具体的に説明します。また、設備のメンテナンス性や故障時の対応、予防保全の方法なども重要な要素となります。人手不足対策としての自動化や、作業者の負担軽減効果についても言及すると効果的です。

設計・技術部門向け

技術部門向けのホワイトペーパーの主なターゲットは以下になります。

  • 研究開発部門のエンジニア
  • 設計部門の担当者
  • プロセスエンジニア
  • 自動化推進担当者

設計・技術部門向けには、仕様や耐久性、環境条件への適合性、材料特性など、実際の現場で求められる要件に正確に応えるような情報提供が不可欠です。例えば、製造設備を導入するケースではその動作環境や生産規模に合わせたチューニングの可能性を示し、受託加工品を扱う場合には材質や公差の精度管理について具体例を挙げることで、検討段階での不安要素を解消します。

さらに、設計変更や試作に伴うリスクを最小化するため、シミュレーション技術との連携や既存の設計ナレッジの活用方法などを組み合わせる視点も大切です。こうしたポイントを体系的に示すことで、現場のエンジニアや設計担当者に「自社の課題とダイレクトにつながる」情報を提供でき、ホワイトペーパーの実効性が高まります。

品質部門向け

品質部門向けのホワイトペーパーの主なターゲットは以下になります。

  • 品質保証部長
  • 品質管理部長/課長
  • 検査部門マネージャー

検査や品質保証部門向けには、品質向上や歩留まりの向上、不具合発生率の低減が中心テーマとなります。具体的な品質指標の改善事例や、統計的な品質管理手法との連携について説明します。

トレーサビリティの確保や品質データの管理方法、異常検知の仕組みについても詳しく解説します。さらに、品質マネジメントシステム(ISO9001など)との整合性や、監査対応での活用方法についても触れます。品質コストの削減効果や、クレーム対応の効率化についても具体的に示すことが重要です。

購買部門向け

購買部門向けのホワイトペーパーの主なターゲットは以下になります。

  • 購買部長
  • 調達部長
  • 資材部長

購買部門向けには、コスト削減が主要テーマとなります。調達コストの削減効果や、サプライヤー管理の効率化について具体的に説明します。

また、発注業務の自動化や、在庫の最適化についても詳しく解説します。サプライチェーン全体での可視化や、リードタイムの短縮効果についても言及します。グリーン調達への対応や、CSR調達の実現方法についても触れると効果的です。

その他の間接部門向け

その他の間接部門向けのホワイトペーパーの主なターゲットは以下になります。

  • 人事部門
  • 総務部門
  • 経理部門
  • 情報システム部門

人事部門向けには、人材育成や技能伝承の効率化、労働時間管理の適正化などが主要テーマとなります。また、働き方改革への対応や、リモートワーク環境の整備についても説明します。

総務部門向けには、施設管理の効率化や、セキュリティ対策の強化が中心テーマとなります。また、文書管理の電子化やコンプライアンス対応の効率化についても解説します。

経理部門向けには、原価管理の精緻化や予算管理の効率化について説明します。また、資産管理の適正化や税務申告への対応についても触れます。

✦生成AIを使ってみよう✦ ターゲットに応じた訴求ポイントを整理する
次の命令文(プロンプト)をChatGPTなどの生成AIに打ち込んで、ターゲットに応じた訴求ポイントを整理してみよう。
————————————–
#命令書
あなたは製造業専門のプロフェッショナルなWebコンテンツクリエーターです。製造業のWebマーケティングにおいて、リード獲得を目的とした資料(ホワイトペーパーやダウンロードコンテンツ)を制作する必要があります。
対象製品やサービスごとに、各ターゲット部門にどのような訴求を行うべきかをわかりやすく整理し、具体的に説明してください。
#入力項目
製品名もしくはサービス名
★ここに製品名もしくはサービス名を入力してください★
製品名もしくはサービスの概要
★ここに製品やサービスの特長、機能、目的、導入メリットなどを簡潔に入力してください★
#出力条件
以下のターゲット部門に対し、それぞれの関心・課題に応じた訴求ポイントを提案してください。必要に応じて部門の追加も可能です。
経営層
関心:コスト削減、投資対効果、業績向上など
訴求ポイント:〇〇
製造部門
関心:生産効率、品質管理、労働力削減など
訴求ポイント:〇〇
技術部門
関心:技術的特長、操作性、導入の容易さなど
訴求ポイント:〇〇
品質部門
関心:不良率低減、品質保証、検査効率など
訴求ポイント:〇〇
購買部門
関心:コスト、供給安定性、導入リスクなど
訴求ポイント:〇〇
その他追加部門(任意)
部門名:〇〇
関心・課題:〇〇
訴求ポイント:〇〇
#出力形式
以下のフォーマットで出力してください:
ターゲット部門ごとの訴求ポイント
経営層
訴求内容:〇〇
製造部門
訴求内容:〇〇
技術部門
訴求内容:〇〇
品質部門
訴求内容:〇〇
購買部門
訴求内容:〇〇
追加部門(任意)
訴求内容:〇〇

購買ファネルから見るホワイトペーパーの内容

製造業のホワイトペーパー制作においては、ターゲットの検討段階を理解し、適切なコンテンツを提供しましょう。顧客の検討プロセスに沿って、効果的なコンテンツ企画の方法を解説していきます。

興味層へのアプローチ

企業や製品に初めて関心を持つ読者には、まず専門的な情報を詰め込みすぎず、基本的な概念や背景をわかりやすく示すことが肝要です。この段階のターゲットは「何ができるのか」「どんな仕組みなのか」を大まかに理解したいというニーズを持っているため、専門用語はできるだけ噛み砕き、具体例やビジュアルを用いてイメージしやすい形で伝えると効果的です。

たとえばベアリングであれば、「回転運動を支える要の部品」「摩擦を低減して滑らかな動きを実現するパーツ」といった基礎的な説明からスタートします。自転車の車輪や家電など、身近な製品にどのように使われているかを示し、日常生活とのつながりを感じてもらうことで、興味を深めるきっかけを作ります。

比較検討層への情報提供

ある程度基本を理解し、自社への導入をぼんやりと想定し始める読者には、具体的な種類やスペック、運用コストなどを比較しやすい情報が求められます。負荷条件や稼働時間、使用環境といった要件をもとに、どのような製品が合致するかをスムーズに判断できるよう、一覧表や図解を駆使したコンテンツを用意すると効果的です。

ベアリングの例では、ボールベアリング、ローラーベアリング、テーパーローラーベアリングなどの特性を、耐荷重、回転速度、耐食性、価格帯などの観点から整理します。また、潤滑材の選定や取り付け時の公差など、運用時に気を付けるポイントも提示することで、読者の比較検討プロセスをサポートしやすくなります。

購買検討層への具体的提案

購買を真剣に検討する段階に至った読者には、導入事例や数値データを用いて、意思決定に役立つ明確な根拠を提示することが有効です。具体的には、「同業他社がどのように活用してどれだけコスト削減や生産効率向上を実現したか」といった実績を数字で示し、「どのようなサポート体制が整っているか」「納期や導入プロセスはどの程度か」といった実務的な課題にも答える必要があります。

ベアリングを例にすると、たとえば自動車部品メーカーで高耐久ベアリングを採用し、メンテナンス工数を年間で30%削減したケースや、食品工場で防錆ベアリングの導入によりトラブル件数を半減させたケースなどを詳細に紹介します。数字やグラフを交えながら、同じ業種や用途に近い事例を示すことで、読者は自社に導入した場合のメリットを具体的に想像しやすくなります。

競合分析とUSP

ホワイトペーパーの企画において、競合分析、そして独自の価値提案(USP)の確立までのプロセスを解説します。

✦ひとこと解説✦ USPとは?
USP(ユニーク・セリング・プロポジション)は、1940年代にアメリカの広告代理店Ted Bates & Companyのロッサー・リーブス(Rosser Reeves, 1910-1984)が提唱したマーケティング概念です。リーブスは1961年に著書「Reality in Advertising(現実の広告)」でUSPの考え方を体系的に説明しました。彼は、効果的な広告には以下の3つの条件が必要だと主張しました。
・それぞれの広告は、消費者に具体的な利益を提案しなければならない
・その提案は、競合他社が提供していない、あるいは提供できないものでなければならない
・その提案は、消費者の心を動かすほど強力なものでなければならない
歴史的背景として、1940年代から50年代のアメリカは、大量生産・大量消費の時代を迎え、多くの類似商品が市場に出回っていました。この状況下で、商品やサービスをどのように差別化するかが重要な課題となっていました。
リーブスのUSPは、M&M’sチョコレートの「Melts in your mouth, not in your hands(手の中では溶けず、口の中で溶ける)」というキャッチフレーズに代表されるように、製品の独自性を明確に打ち出す手法として大きな成功を収めました。

製品・サービスの選定

ホワイトペーパーで取り上げる製品やサービスの選定は、企画の成否を左右する重要な判断となります。この選定において最も注意すべき点は、取り扱い製品やサービスを網羅的に紹介しようとしないことです。

一つのホワイトペーパーで多くの製品を取り上げようとすると、それぞれの特長や価値が十分に伝わらず、読者に「何を伝えたいのかわからない」という印象を与えてしまいます。代わりに、会社として重点的に販売したい製品や、市場での認知を高めたい新サービスに焦点を絞ることが効果的です。

選定のポイントとして、次の視点が重要です。まず、その製品・サービスが解決する市場の課題は何か。次に、想定する読者層にとって、どのような価値を提供できるのか。そして、その価値をホワイトペーパーという形式で訴求することが適切かどうか。これらの点を十分に検討した上で、訴求対象を決定します。

競合分析の実施

選定した製品・サービスについて、競合他社の訴求方法を詳しく分析します。具体的には、競合他社のウェブサイト、カタログ、ホワイトペーパーなどの販促資料を広く収集し、分析を行います。このとき、競合分析シートを用いて各項目の情報を整理することをおすすめします。

こちらから無料で個人情報の入力無しで上記のシートをダウンロードいただけます。
※クリック後すぐにダウンロードされます。

https://writing.techport.co.jp/wp-content/uploads/2025/03/調査シート.xlsx

まず、競合他社がどのような課題解決を約束しているのか。次に、どのような特長や機能を強調しているのか。そして、どのような表現方法や構成で情報を提供しているのか。これらの情報を整理することで、市場での一般的な訴求方法と、差別化の余地が見えてきます。

また、競合分析では、単なる製品スペックの比較だけでなく、訴求方法やコンテンツの質にも注目します。たとえば、技術的な説明の深さ、事例の具体性、データの提示方法なども重要な分析ポイントとなります。

USP(独自の価値提案)の確立

競合分析を踏まえ、自社製品・サービスのユニークセリングプロポジション(USP)を確立します。USPとは、競合他社には真似のできない、自社独自の価値提案のことです。

USPを検討する際は、まず「なぜ顧客がこの製品・サービスを選ぶべきなのか」という本質的な問いから始めます。技術的な優位性、コスト面での優位性、導入のしやすさ、アフターサポートの充実度など、さまざまな観点から自社の強みを洗い出します。

ただし、単なる機能や性能の優位性だけでなく、顧客にとっての本質的な価値を考えることが重要です。たとえば、「業界最速の処理速度」という特長は、顧客にとっては「生産性の向上」や「コストの削減」という価値につながります。このように、製品特性を顧客価値に変換して考えることで、より説得力のあるUSPを確立できます。

【第三章】ホワイトペーパーの運用

ホワイトペーパー作成する前に運用方法を決めることで、目的に合った効果の高いホワイトペーパーを作成できます。

【第三章】の内容
1. ホワイトペーパーの存在を認知させる
2. ダウンロードまでの導線設計
3. ダウンロード後のフォロー方法
4. 目標設定
5. ホワイトペーパーの改善

ホワイトペーパーの存在を認知させる

どれほど優れたホワイトペーパーを作成しても、その存在が知られなければ成果にはつながりません。対面での営業や商談時に配布する方法も有効ですが、ここではオンラインで認知度を高める具体的な手法について解説します。

SEO記事への掲載

SEO(検索エンジン最適化)を意識した記事を活用すると、新規リード獲得に大きく貢献できます。たとえば、「ホワイトペーパー 構成」「ホワイトペーパー 作り方」といった関連キーワードを意識した複数の記事を用意し、それぞれの記事の冒頭や末尾にホワイトペーパーの概要とCTA(行動喚起)を配置します。

カテゴリを統一し、複数記事を展開する
ユーザーの検索意図に応じた記事を複数用意し、それら全体をまとめる形でホワイトペーパーを提示すると、より多くの新規リードを獲得しやすくなります。同じテーマの関連記事を束ねることで、読み手に網羅的な情報を提供できる点がポイントです。

メールマガジンによる配信

メールマガジンは、既存のリード層にホワイトペーパーを再度案内する絶好のチャンネルです。すでにリスト化されている見込み顧客に対して、新たに作成したホワイトペーパーの存在を告知し、ダウンロードを促します。

専門性の高い情報提供で信頼度を向上
継続的に有益な情報を提供し続けることで、企業としての信頼度が着実に高まります。製品やサービスが必要になったときに「まず相談したい」と思い出してもらうためにも、定期的に役立つコンテンツを届けることが重要です。

リード獲得型広告の展開

SNS広告やGoogle検索広告などでは、広告上でフォーム入力を完結できる仕組みを利用できるため、ユーザーはその場で必要情報を登録し、すぐにホワイトペーパーをダウンロードできます。代表的な広告プラットフォームとしては次のようなものがあります。

  • Google検索広告
  • Meta広告(Facebook広告、Instagram広告)
  • LinkedIn広告

これらの広告プラットフォームを活用すれば、新規リードの獲得が効率化するだけでなく、見込み顧客の属性に応じたきめ細かなターゲティングが可能です。

情報メディアの純広告

ビジネスやテクノロジー系の専門メディアには、ホワイトペーパーのダウンロードを促すための広告枠(純広告)が用意されています。主な例としては、以下のメディアがあります。

  • ホワイトペーパーダウンロードセンター(https://wp.techtarget.itmedia.co.jp/)
  • ITトレンド(https://it-trend.jp/)
  • メディアレーダー(https://media-radar.jp/)
  • 日経クロステック Active(https://active.nikkeibp.co.jp/)

これらのメディアは、すでに専門情報を求めている読者層が多いという特徴があります。そのため、費用対効果を分析しながら掲載することで、効率的にリードを獲得できる可能性が高まります。

プレスリリースの活用

プレスリリース配信サイトを活用すれば、ホワイトペーパーの露出を大きく広げられます。主な配信サイトは、以下の通りです。

  • PR TIMES(https://prtimes.jp/)
  • Valuepress(https://www.value-press.com/)
  • @Press(https://www.atpress.ne.jp/)
  • 共同通信PRワイヤー(https://kyodonewsprwire.jp/)

これらを利用することで、メディアや一般読者に向けた幅広い情報発信が可能になります。

ホワイトペーパーの認知度を高めるためには、新規リードの獲得と既存リードの育成という二つの観点から施策を展開することが大切です。たとえば、SEO記事やリード獲得型広告による新規リードの獲得、メールマガジンを活用した既存リードの育成、専門メディアやプレスリリースを使ったさらなる露出拡大といった方法を、バランスよく組み合わせると効果的です。

また、こうした施策は一度だけではなく、継続的に取り組むことで力を発揮します。定期的に効果を測定して改善を重ね、長期的な視点で運用していくことをおすすめします。

ダウンロードまでの導線設計

ホワイトペーパーの存在を認知させた後、実際のダウンロードまでの導線を適切に設計することは、コンバージョン率を高める上で極めて重要です。効果的な動線設計の要点について解説します。

CTAのデザイン

✦ひとこと解説✦ CTAとは?
CTA(Call To Action)とは、Webサイトやマーケティング施策において、ユーザーに求める具体的な行動を促すための仕掛けのことです。CTAは、「見る」から「行動する」へとユーザーを導くための重要な要素として、デジタルマーケティングでは特に重視されています。
具体的には次などが代表的なCTAの例です。
・「資料をダウンロード」というボタン
・「お問い合わせはこちら」というリンク
・「今すぐ申し込む」といったバナー

CTAは、ただのボタンやリンクではなく、ホワイトペーパーの魅力を端的に伝えるうえで欠かせない接点です。効果的なCTAを作るには、以下の要素を押さえることが重要です。

まず、ホワイトペーパーの内容を簡潔かつ魅力的に表現した文章を用意しましょう。たとえば、「ダウンロード」だけで済ませるのではなく、「製造業のコスト削減事例集をダウンロード」のように、具体的な価値を示すフレーズを使うと効果的です。さらに、ホワイトペーパーの表紙や目次、一部のページをプレビューとして見せる方法も有効です。実際の内容を少しだけ「チラ見せ」することで読者の興味を引き出し、クリック率の向上につながります。

CTAのデザイン例

ダウンロードページの最適化

ダウンロードページは、読者の最後の不安を取り除き、確実にコンバージョンにつなげる重要なページです。ここでは以下の要素を効果的に配置します。

  • ホワイトペーパーの詳細な内容説明
  • 読者が得られる具体的なメリット
  • 想定読者層の明確な提示
  • ダウンロード後の対応についての説明

特に「しつこい営業は行いません」「情報は厳重に管理します」といった一文を加えることで、読者の不安を軽減し、コンバージョン率の向上につながります。

ダウンロードページの例
スマカン株式会社様のダウンロードフォーム入力ページが理想のデザインでしたので、ここに紹介させていただきます。

入力フォームの設計

ホワイトペーパーのダウンロードは、通常、直接的な商談につながるものではありません。そのため、入力フォームは必要最小限の項目に絞ることが重要です。推奨される入力項目は以下の3つです。

  • 会社名
  • 氏名
  • メールアドレス

営業部門からは「部署」「役職」「電話番号」などの情報も欲しいという要望が出やすいものですが、入力項目を増やすほどコンバージョン率は低下します。初期段階では最小限の情報取得にとどめ、その後のメールマーケティングを通じて徐々に情報を補完していく戦略が効果的です。

サンクスページの工夫

サンクスページは単なる完了画面ではなく、次のステップへと誘導する重要な機会です。以下のような要素を効果的に配置すれば、より深い関係構築につなげることができます。

  • 他のホワイトペーパーのダウンロードリンク
  • 関連する製品・サービス資料へのリンク
  • お問い合わせフォームへの誘導
  • 関連するセミナー情報の案内

ただし、ここでも押しつけがましい表現は避け、読者の関心に応じて自然に次のステップに進めるような導線設計を心がけましょう。

ダウンロード後のフォロー方法

ホワイトペーパーのダウンロード後のフォローアップは、見込み顧客との関係構築において極めて重要な段階です。適切なフォローアップ戦略を実施することで、質の高い見込み顧客の育成が可能となります。

ダウンロード直後のメール返信

ダウンロード直後の初期対応は、見込み顧客との関係構築の第一歩として非常に重要です。多くの企業では、従来型の形式的な返信メールを送信していますが、これでは見込み顧客との本質的な関係構築は困難です。

以下に、実際の弊社で効果が出たメール文面の改善例を示します。

▼改善前のメール文
===================
この度は弊社ホワイトペーパーをダウンロードいただき、誠にありがとうございます。
添付のPDFファイルをご確認ください。
もしご不明な点や関連サービス紹介が必要でしたらご連絡くださいませ。

よろしくお願いいたします。
===================

▼改善後のメール文
===================
この度は「製造業のデジタルトランスフォーメーション実践ガイド」をダウンロードいただき、誠にありがとうございます。

御社における製造ラインのデジタル化推進にあたり、本ホワイトペーパーが少しでもお役に立てば幸いです。弊社では、大手製造業A社様やB社様など、100社以上の製造現場のDX支援実績がございます。

ホワイトペーパーの内容や、実際の導入事例について、以下の日程で15分程度ご説明させていただければと存じます。

・11月15日(水)14:00~
・11月16日(木)10:00~
・11月17日(金)15:00~

ご都合の良い日時がございましたら、ぜひご返信ください。
===================

改善後のメールでは、相手企業の事業内容に焦点を当て、自社の具体的な支援実績を示すことで、より説得力のある提案となっています。また、具体的な日時を提示することにより、次のステップへの移行を促進しています。

長期的なメールマーケティング

ホワイトペーパーのダウンロードは、見込み顧客との関係の始まりに過ぎません。継続的な関係構築のためには、計画的なメールマーケティング戦略が不可欠です。

長期的なメールマーケティングでは、記事コンテンツの更新情報や、事業に役立つ情報を定期的に配信します。実践的なデータ分析によると、配信頻度は1日おき(2日に1通)が最適とされています。これは、情報過多による煩わしさを避けつつ、適度な接点を維持できる理想的な頻度です。

配信コンテンツの例としては、業界トレンドの解説、新しい技術情報の紹介、事例研究、専門家のインタビューなどが効果的です。各配信では、前回ダウンロードしたホワイトペーパーの内容と関連付けることで、一貫性のあるメッセージを展開できます。

このような継続的なコミュニケーションを通じて、見込み顧客の興味・関心を維持しながら、商談機会の創出につなげることが可能となります。ただし、過度な営業メッセージは逆効果となる恐れがあるため、価値ある情報提供を主軸としたコミュニケーション設計が重要です。

目標設定

ホワイトペーパーを活用したマーケティング施策において、適切な目標設定が必要です。本章では、製造業のBtoB企業における効果的な目標設定の枠組みについて、3つの重要指標を中心に解説します。

コンバージョン率

コンバージョン率とは、一定期間内にウェブサイトを訪問したユーザー数のうち、実際に望む行動(この場合はホワイトペーパーのダウンロード)を取ったユーザーの割合を指します。例えば、月間1,000人の訪問者に対して10件のダウンロードがあった場合、コンバージョン率は1%となります。

製造業のBtoB分野における平均的なコンバージョン率は、通常0.5%から2%の範囲です。ただし、これはホワイトペーパーの内容や、訴求対象の専門性によって大きく変動する可能性があります。例えば、特定の製造工程の改善に特化した専門性の高いホワイトペーパーの場合、対象読者は限定されますが、コンバージョン率は3%以上に達することもあります。

ターゲット適合リード40%以上

ダウンロード数を増やすことも重要ですが、それ以上に獲得したリードが自社のターゲット基準に合致しているかどうかが重要です。ターゲットの適合は、以下の要素から評価します。

  • 企業属性:業種、事業規模(年商・従業員数)、立地
  • 個人属性:役職、部署、意思決定権の有無
  • 課題適合性:抱えている課題が自社のソリューションで解決可能か

製造業のBtoB企業の場合、全ダウンロード数に対するターゲット適合リードの割合として、40%以上を目標とすることが推奨されます。

商談率

商談率は、ホワイトペーパーダウンロード後のフォローアップメールから、実際の商談設定に至った割合を示します。この指標は、コンテンツの質とフォローアップの効果を総合的に評価する指標となります。

製造業のBtoB領域における標準的な商談率は、ターゲット適合リードに対して10%程度です。つまり、ターゲットに合致した10件のダウンロードから1件の商談を獲得することを目標とします。

これらの3つの指標は相互に関連しており、総合的な評価が重要です。例えば、コンバージョン率が低くても、ターゲット適合率と商談率が高ければ、効果的なリード獲得が実現できていると評価できます。また、これらの指標は定期的なモニタリングと改善が必要です。四半期ごとに目標値の見直しを行い、必要に応じてコンテンツの改善やフォローアップ方法の最適化を図ることが推奨されます。

ホワイトペーパーの改善

目標設定をした後に、それを達成していない場合は、設置済みのホワイトペーパーを改善していかなければなりません。
ホワイトペーパーは設置して終わりではなく、目標に到達しない場合は、どんどん変更していきましょう。

表紙デザインとキャッチコピーの改善

表紙は読者の最初の接点であり、ダウンロードの意思決定に大きな影響を与えます。実際の改善事例では、表紙デザインの変更だけでコンバージョン率が50%以上改善したケースも存在します。効果的な表紙改善のポイントとして、以下が挙げられます。

まず、タイトルについては、具体的な数値や成果を含めることで説得力を高めます。例えば「製造業のDX推進ガイド」よりも「製造現場の生産性を30%向上させたDX推進の具体的手法」の方が、より具体的で魅力的です。また、サブタイトルでは読者のペインポイントに直接訴えかけ、解決策が含まれていることを示唆します。視覚的要素としては、専門性と信頼性を感じさせる、洗練されたデザインを心がけます。

効果的なCTAのデザインと配置

ホワイトペーパーのダウンロードフォームへのリンクバナーやその設置位置を見直してみましょう。CTAのデザインが前に説明した通りになっているか、また、そのCTAが記事の冒頭など、目立つ箇所に配置されているかを再確認しましょう。

ボタンの色や、ユーザーが「ダウンロードしてみたい」と感じるような文言になっているか、ユーザー視点で改めて考慮することが重要です。

コンテンツの質的向上

ホワイトペーパーの価値を高めるためには、定期的な情報のアップデートも重要です。業界動向や技術トレンド、法規制の変更などを反映し、常に最新の価値ある情報を提供することで、コンテンツの信頼性を維持します。さらに、図表やイラストを効果的に追加することで、複雑な情報をよりわかりやすく伝えることが可能となります。

【第四章】ホワイトペーパーの構成

「構成」はホワイトペーパーの品質を決める最も重要な要素です。構成の考え方と作り方を解説します。また、テンプレートもダウンロードできます。

【第四章】の内容
1. 概要構成
2. 詳細構成

私は実際の業務において、ホワイトペーパーの構成を「全体構成」と「詳細構成」の2つに分けて整理しています。

概要構成について

  • ページごとに何を記載するかの概略がわかる構成
  • エクセルやスプレッドシートで作成する
  • 全体の流れやトピックの順序を把握できる

詳細構成について

  • 各ページの中身の構成
  • ワイヤーフレームの形式で作成さする
  • ページ内のコンテンツの配置や構造がわかる

・概要構成のテンプレートは▶こちらからダウンロード◀いただけます。
・詳細構成のテンプレートは▶こちらからダウンロード◀いただけます。
※個人情報などの入力は不要です。クリックするとファイルがダウンロードされます。

概要構成

概要構成のテンプレートの説明

このテンプレートでは、ホワイトペーパーの与件(ターゲットやその他前提条件)と全体構成が1シートで整理できるようになっています。上から順に説明します。

与件の整理

ターゲットの属性やターゲットが持つ課題、そもそもこのホワイトペーパーで何を伝えたいか、自社製品の強み、コンテンツの概要からフォーマットまで、ホワイトペーパーの前提条件や情報を整理します。

ホワイトペーパーコンテンツ企画

ここでは具体的にホワイトペーパーにどのような情報を載せていくかを整理していきます。まず「記載必須の要素」ではホワイトペーパーに必ず載せたい情報を明記します。その次に「ストーリーライン」では読者が不自然な印象を持たないように自然な流れで会社の製品やサービスを伝える流れを考えます。その次にページごとのタイトル、内容、参考にする資料やURLなどを記載します。

✦生成AIを使ってみよう✦ 概要構成の作成
次の命令文(プロンプト)をChatGPTなどの生成AIに打ち込んで、概要構成を作成してみよう。
===========================
以下の要件に従って、BtoB向けホワイトペーパーの概要構成(全15ページ想定)を作成してください。各ページのタイトルと、それぞれに記載する概要を端的にまとめたアウトラインを提示してください。
#前提
– 目的:○○(例:新製品やサービスの導入メリットを訴求する/業界課題の解決策を提示する など)
– 対象読者:○○(例:製造業の経営者、プラント運営担当者、IT部門責任者 など)
– 全体テーマ:○○(例:デジタルトランスフォーメーションによる業務効率化、など)
– ページ数:15ページ
#アウトラインの作成方針
1. ページタイトル(各ページともに短いフレーズ)
2. 概要(各ページの要旨を端的にまとめる)
3. 全体を通して一貫性があり、BtoB向けに説得力のある流れを作る
#出力形式
– ページ番号:1~15
– ページタイトル:簡潔でわかりやすい名称
– 概要:端的に内容をまとめた文章(2~3行程度を目安)
#作成例(フォーマット)
1. ページ番号
– タイトル:○○
– 概要:○○
2. ページ番号
– タイトル:○○
– 概要:○○
…(15ページ分繰り返し)
以上の要件を踏まえ、BtoBホワイトペーパーのアウトラインを提案してください。

概要構成の型

全体構成のテンプレートにはストーリーラインの項目がありますが、ホワイトペーパーには定型となるストーリーラインがいくつかのパターンあり、それぞれに適した構成の組み立て方があります。最終的な構成は自由ですが、たたき台として活用していただけるよう、ストーリーラインのパターンを紹介します。

ノウハウ提供型

ノウハウ提供型における構成作成方法を紹介していきます。それぞれ詳しく見ていきましょう。

チェックリストタイプ

自己診断シートなどのチェックリストをホワイトペーパーにして提供します。チェックリストを通じて、最終的には自社のサービス紹介に自然につなげる構成が理想形です。

【構成】

  1. 表紙
  2. 導入:サービスに関連するテーマについて、社会情勢や経営改善の視点で必要性や重要性が増している旨などについて言及します。チェックリストを実施することでサービスの必要性がわかることを明記しましょう。
  3. チェックリスト:10個前後のチェック項目を用意します。マルバツ形式や点数方式で回答できるようにします。
  4. 結果診断:マルの合計が何個以上であれば十分、バツの合計が何個以上であれば不十分などの結果診断ページを用意します。
  5. 自社サービスの紹介:サービス内容を紹介します。特に、不十分判定になった企業には、サービスを導入することで経営改善ができる旨などを明記します。
  6. 問い合わせ先:担当者の名前や所属部署も明記しましょう。
  7. 診断結果からサービスを検討する理由づけをして、サービスの検討を促しましょう。

セミナー資料タイプ

セミナーで使用した資料をホワイトペーパーとして二次利用する形で制作します。

【構成】

  1. 表紙
  2. 導入:テーマに関する課題やセミナーの目的を記載します。
  3. 目次:資料の内容を目次にします。全体が一目でわかるように、章ごとに項目を記載しましょう。
  4. セミナーのスライド:内容がわかるように説明を加えます。
  5. 会社概要:どういうコンセプトで商品やサービスを提供しているのかを伝えます
  6. 問い合わせ先
  7. 気になるところを読みたいユーザーもいるので、飛ばし読みができるように細かく目次を記載しておきましょう。

課題解決タイプ

課題解決型の資料では、商品やサービスに興味があり、悩みを抱えているターゲットに解決策を提供します。

【構成】

  1. 表紙
  2. 目次
  3. 導入:資料を読むことで得られるベネフィットを明確化し、最後まで読み進めてもらえるようにします。
  4. 業界全体の近況:過去から現在への変化やトレンドを紹介し、課題に取り組むべき理由を明確にします。
  5. 課題:業界全体が抱える課題を明確化します。アンケート結果などを示すことで、資料の信頼性を向上させましょう。
  6. 基礎知識や課題の分析:解決するために必要な知識や課題の原因を示します。
  7. ノウハウ:解決策を詳しく解説します。ステップに分けたり、図や写真を入れたりすることで読むハードルを下げましょう。
  8. 自社商品の紹介:解決策を手軽に実施できる手段として自社商品を紹介します。
  9. 実績:お客様の声や改善効果を紹介することで不安を取り除きます。
  10. 問い合わせ先:すぐに連絡できるように必ず設置しましょう。

課題を100%解決できるくらいの密度で情報を伝えて、ダウンロードしてくれた読者から信用を得ましょう。そして、解決を手助けする手段として自社商品を紹介し、ユーザーが問い合わせしたくなるような導線にしてください。

比較表タイプ

既知の情報を整理してまとめたり、自社と似ているサービスの違いをわかりやすくまとめたりして付加価値を提供します。

【構成】

  1. 表紙
  2. 導入:何に関する情報をまとめて比較したのかを伝えます。
  3. 比較表:テーマに関する重要項目を並べ、〇や△・数字などを用いて一目でわかる形で一覧を作ります。
  4. 自社商品の紹介:競合他社との違いや強みを中心に解説します。
  5. 会社概要:信頼できる会社であることを伝えましょう。
  6. 問い合わせ
  7. 類似のサービスとの違いを見える化することで、価値のある情報を提供します。自社のコンセプトや強みに共感してもらうことで、ユーザーが相談したくなるような流れにしましょう。

入門ガイド・用語集タイプ

自社がサービスを提供しているジャンルに詳しくない方に向けて作成します。

【構成】

  1. 表紙
  2. 導入:全く知識のない方でもわかりやすくまとめていることを伝えます。自社の権威性を伝えることで活用してもらいやすくなります。
  3. 入門知識や業界用語集:プロが初心者になったと想定して、効率良く学べるように情報をまとめましょう。
  4. 会社概要:悩みや課題の相談にも親身になって対応していることを伝え、問い合わせのハードルを低くします。実績を紹介するなどして強い印象を残しましょう。
  5. 問い合わせ先
  6. 幅広いユーザーに自社を認知してもらい、常に比較検討の候補になるようにインパクトを残しましょう。
調査レポート型

業界に詳しい会社だからこそ得られる情報や顧客アンケートの結果をレポートにまとめていきます。

【構成】

  1. 表紙
  2. 導入:調査対象の属性情報や独自性・情報の鮮度などを伝え、読者の興味を引きます。
  3. 調査結果のグラフや図:一目でわかるように工夫します。前提条件も明記しておきましょう。
  4. 考察:自社なりの見解をまとめます。
  5. 会社概要:調査に関連するジャンルでの取り組み内容やサービスを紹介します。
  6. 問い合わせ先
  7. 最新のトレンドや自社の顧客に対する調査結果を提供し、業界に詳しい企業の一つとして認知してもらいましょう。

事例紹介型

自社のサービスを利用している顧客に取材をして資料にまとめましょう。

【構成】

  1. 表紙
  2. 導入
  3. 目次
  4. サービス導入前の状況:顧客が抱えていた悩みや状況をリアルな言葉で表現します。
  5. サービスの決め手:他社と迷っていたポイントや依頼を決めたきっかけを記載します。
  6. 導入後の変化:導入後に得られた効果を記載します。従業員の声や写真を載せて、明るい未来が得られることを伝えましょう。今後の取り組みを見せることで、「業界内で置いていかれる」という危機感をあおります。
  7. 商品の紹介
  8. 問い合わせ先
  9. サービスの比較・検討をしている読者の期待感を高め、今すぐ行動を起こしたくなるような内容を意識しましょう。

詳細構成

詳細構成のテンプレートの説明

詳細構成は、ページの中にどのような情報を置くか、そのレイアウトを決めるものです。一ページの中に収める情報は、一つのブロックの場合や、ブロックが2つ3つ、またはそれ以上の多数になるケースがあります。そして、そのブロック同士の関係を矢印などを使って説明する場合もあります。大まかに分けると、次の三つのレイアウトパターンがあります。

並列記載

並列記載は、2つ3つまたは多数の情報をそれぞれのブロックで同等の重要度で説明するレイアウトです。ブロックを横並びまたは縦並びで表現します。

因果関係

原因と結果を表すレイアウトです。原因から結果に矢印などを使用して因果の流れを視覚的にわかりやすく示します。例えば課題と課題解決の関係を表すときも、ブロック間の関係を矢印などで表現します。

フロー・流れ

フローや流れを表すページでは、ブロックをフロー単位で複数個作り、それらを矢印などにより時間の流れを持たせます。

詳細構成を作成したあとは?

詳細構成を作成した後は、そのワイヤーフレームに沿って執筆を進めていきます。各ブロック内の説明文にテキストを書き込んでいきます。ホワイトペーパーは短いブロックの組み合わせで構成されているため、結論を先に示し、わかりやすく簡潔な執筆が求められます。

執筆が完了したら、最後の工程としてデザインを行います。フォントの色やサイズ、インフォグラフィックや枠線のレイアウトなどを調整し、見やすいデザインに仕上げていきます。会社のブランドカラーや資料作成のフォーマットに沿ってデザインを行いましょう。

【第五章】ホワイトペーパーの執筆

詳細構成に沿って、実際のテキストを執筆していきます。執筆はAIの得意分野でもあります。AIツールを活用して制作を効率化することができます。

【第五章】の内容
1. 情報・データの収集
2. ページごとのライティング
3. 執筆のポイント

情報・データの収集

ホワイトペーパーを執筆する際は、まず社内の情報や第三者機関の統計データを調査し、信頼性の高いエビデンスを集めることが重要です。客観的な統計データを示すことで、読者に強い説得力を与えられます。

社内資料の棚卸し

製造業の現場では、試作品のテストデータや実験報告、製品開発の技術検証資料など、大量の技術ドキュメントが蓄積されているケースが一般的です。これらを整理・精査し、ホワイトペーパーのテーマに合う情報を選びましょう。以下のような資料が参考になります。

  • 過去の開発プロセスで得られた知見
  • 不具合や改善事例のレポート
  • 社外未公開のケーススタディやノウハウ
  • 特定部署のみが管理する検証資料や導入事例、実証試験結果

こうした情報をリストアップしておくと、既存の技術資産を最大限に活用できます。定期的に棚卸しを行うことで、最新の研究開発状況を把握できる点も大きなメリットです。

社内資料の公開ページに注意

社内資料には、他社との共同研究データや企業秘密など、公開が制限される場合もあります。ホワイトペーパーを公開する前に、法務や知的財産(知財)担当者と相談し、公開可能な情報とそうでない情報をチェックすることをおすすめします。

公的機関や第三者機関の統計データ・研究報告の活用

製造業向けのホワイトペーパーで説得力を高めたい場合、第三者機関のデータや研究報告の引用が非常に効果的です。公的機関や学会が公表している情報は客観性が高く、エビデンスとしての信頼度も高まります。

主な公的機関のサイト例

総務省

  • 統計局(人口統計、就業統計、産業分類など)
  • 白書・レポート(社会状況やICT活用状況など)

経済産業省

  • 生産動態統計(各製品の生産量・在庫量など)
  • 工業統計調査(事業所数、出荷額、付加価値など)

国土交通省

  • 物流やインフラ、輸送などに関するデータ(サプライチェーン分析に活用可能)

内閣府

  • 経済成長や景気動向など、マクロ経済的な視点から製造業を捉えるデータ

海外機関・国際機関

  • OECD(経済協力開発機構)やWTO(世界貿易機関)、JETRO(日本貿易振興機構)のデータはグローバル市場の視点を取り入れる際に有用
引用時のレギュレーション確認

統計データや画像・図表などを引用する場合は、出典元の利用規約や著作権ガイドラインを必ず確認しましょう。

引用元の明記だけで利用可能か

公的機関や一部のデータは「出典の明記のみで利用可」とされている場合があります。ただし、出典の記載方法に固有のルールがあることも多いため、必ず公式ガイドラインを参照してください。

許諾が必要な場合

研究論文や有償レポートを引用・転載する際には、別途許諾が求められるケースがあります。データやグラフを二次加工する場合も、ライセンス条件を遵守することが重要です。

出典表記の具体例

  • 「出典:総務省 統計局〇〇調査(20XX年)」
  • 「出典:経済産業省 工業統計調査(20XX年)」
  • 「Copyright © 20XX Some Research Institute. Reproduced with permission.」

出典表記の形式は各機関や媒体のガイドラインに従い、正確に記載しましょう。

ページごとのライティング

ホワイトペーパーやビジネス文書では、各ページの内容が読者にとってわかりやすく、論理的に整理されていることが重要です。特に製造業のように技術的な内容を扱う場合、タイトル・リード文・本文という構成を意識し、読者の興味を引きながら最後まで読み進めてもらえる工夫が求められます。以下では、ページ内の要素ごとにライティングのポイントを解説します。

① タイトル

ページの内容を一言で示す“看板”の役割を担います。読者が「何について書かれているのか」を瞬時に理解できるよう、以下の点に注意しましょう。

  • 具体性と簡潔さ
    短いフレーズでページの要点を伝え、専門用語を多用しすぎないようにします。
    「生産工程の自動化」「品質管理の最新手法」のように、明確かつ簡潔なキーワードで表現するのが理想です。
  • 興味を引く工夫
    数字(例:「3つのポイント」「10%削減」など)を入れたり、「新技術」「実践例」など読者が関心を持ちやすいワードを組み合わせると効果的です。
  • 読者へのメリットを提示
    「生産効率が高まる方法」「品質管理を改善する事例」など、読むことで得られる具体的な利益を示すと、続きを読んでもらいやすくなります。

② リード文

ページ全体の要旨や結論を端的に示し、本文への導入とする役割があります。多忙な読者が流し読みしても、リード文だけで大まかな内容を把握できるようにしましょう。

  • 結論やメッセージを先に提示
    ホワイトペーパー全体は情報量が多くなる傾向があります。最初に「一番伝えたいこと」を述べると、読者の理解がスムーズになります。
  • 情報をコンパクトにまとめる
    50~100文字程度を目安に、必要最低限の情報に絞ります。長くなりすぎると本文を読む意欲を損ねる恐れがあります。
  • 本文への誘導
    「詳細は本文で解説します」のように、次の段落に自然に誘導する一文を添えると、ページの流れが分断されずスムーズです。

③ 本文

ページの詳細情報を論理的かつわかりやすく伝える部分です。製造業のホワイトペーパーでは技術的な説明が多くなるため、グラフや図表、インフォグラフィックなどのビジュアルを組み合わせ、読者の理解を深める工夫をしましょう。

  • 段落構成を明確にする
    見出しや小見出しを活用して、長文になりがちな内容を整理します。
    箇条書きや番号リストを適宜使い、情報を分割して提示すると読み手が把握しやすくなります。
  • 視覚的要素の活用
    アイコンやインフォグラフィック、写真、図表などを挿入し、文章だけでは伝わりにくいポイントを可視化します。
    特に技術的な内容の場合、工程フロー図や品質管理チャートなどを提示すると説得力が高まります。
  • 読者が求める情報を最優先で配置
    ターゲットが「最も知りたい情報は何か」を想定し、冒頭やわかりやすい位置に配置します。
    必要に応じて導入事例や具体的な数値を示すと、読者にとってのメリットが明確になります。
  • 論理的なストーリー展開
    背景 → 課題 → 解決策 → 具体事例 → まとめ
    このように段階を踏んで説明することで、「なぜその対策が必要なのか」「どのように効果が現れるのか」が理解しやすくなります。

✦生成AIを使ってみよう✦ ページ単位のライティング
次の命令文(プロンプト)をChatGPTなどの生成AIに打ち込んで、ページ単位のライティングをしてみましょう。
下記フォーマットで、BtoBホワイトペーパー1ページ(パワーポイント想定)の原稿を作成してください。
本文ブロックの大体の配列(レイアウト)についても記載をお願いします。
【書きたい内容】
– (ユーザーが書きたい内容を箇条書きや短文で入力)
【出力形式】
1. ページタイトル(全角20文字以内)
2. リード文(全角80~100文字程度)
3. 本文のブロック
– ブロックの関係:(例:因果関係、フロー図、並列関係 など)
– 大まかなレイアウト:(横並び、上下配置 など希望する形)
– 各ブロックのサブタイトル(全角15~20文字程度)と本文(全角50~70文字程度)をそれぞれ記載

執筆のポイント

ユーザーは「流し読み」する前提で書く

多忙な担当者の多くは、資料を端から端まで丁寧に読む時間がありません。見出しや太文字など、目に留まりやすい要素を中心に必要な部分だけを素早く拾い読みするのが一般的です。

そのため、ホワイトペーパーやビジネス文書を執筆する際には、「一字一句読まれない」ことを前提にレイアウトを工夫しましょう。重要な結論はページの冒頭や見出しに配置し、大きめの文字や太字で示すなど、斜め読みでも要点が伝わるデザインが有効です。

「見てわかる」レイアウトを意識する

BtoBでの文書は、結論を視覚的に示すことが特に効果的です。たとえば、結論部分を色付きのボックスやアイコンで囲んだり、章タイトルや図表を大きめに配置したりといった手法を取り入れると、文章をじっくり読まなくても概要を把握しやすくなります。

流し読みの際、読み手はテキストよりも太字や大きい文字、図表などのアイキャッチ部分に自然と目が向くため、長文の中に要点が埋もれないようにすることが重要です。

各ブロックは結論ファーストで端的に書く

ホワイトペーパーの各セクションや見出しの冒頭では、まず「このセクションで言いたいことは何か」を短く明示しましょう。結論を先に述べることで、読者は必要な情報を効率よく得られます。

たとえば、「自社の新製品は〇〇業界の課題を解決する」という結論を提示したうえで、「その理由として、市場の9割は〜」というデータや事例を続ける、という具合です。特にBtoBの文書では、短文中心で要点を伝えることが大切です。

ターゲットに合わせた単語選び

BtoBマーケティングでは、同じ製品・サービスであっても読む人の業種や専門知識によって使用する言葉を変える必要があります。

  • 専門度の高い技術者向け: 技術用語や実装の詳細を積極的に使い、深いレベルでの情報提供を行う
  • 経営者や初心者向け: 専門用語には定義を添え、理解のハードルを下げる

たとえば、クラウドサービスを初学者に説明する場合は「クラウド(インターネットを通じてサービスを利用する形態)」のような注釈を入れると親切です。

信頼性を高める引用元の明記

BtoBでは信頼感が重要な決め手となります。サービス導入を検討する読者にとって、根拠のない主張は意味を持ちません。

そこで、データや事例を示す際には、「〇〇レポート(2024年発行)」「××調査機関の統計」など、具体的な出典を明確に記載しましょう。しっかりとしたエビデンスを提示するほど、読者が情報を信頼しやすくなり、最終的に商談や導入検討につながる可能性が高まります。

誤字脱字のチェックは基本中の基本

誤字脱字は文章のクオリティだけでなく、企業の信頼イメージにも影響を及ぼします。特にBtoBの取引では、些細なミスも「この会社は細部への配慮が足りない」と見なされる恐れがあります。

執筆後は必ず読み返し、第三者の視点で校正を行いましょう。技術的な文書の場合は、専門用語のスペルや数値の誤りも致命的になりかねません。ツールや他のメンバーによるダブルチェックを徹底し、正確性を確保することが大切です。

ビジネス文書、とりわけBtoBのホワイトペーパーを執筆する際には、読者が流し読みする前提を忘れず、結論の明確化・視覚的な工夫・ターゲットに合わせた単語選びが重要です。さらに、信頼性を高めるための引用元の明記や、ミスを防ぐ厳密なチェックを徹底し、企業価値を高める高品質なドキュメントを目指しましょう。

✦生成AIを使ってみよう✦ ホワイトペーパー執筆のコツ
ChatGPTなどの生成AIは、漠然とした命令を出すと漠然として抽象的な回答が多く、そのままでは使えない傾向があります。そのときには、記載するブロック単位の大体の内容を指示してあげると、驚くほど具体的な回答をしてくれます。
▼ダメな命令文の例
「製品設計業務における課題とDXによりもたらされる効果を教えて。」
▼良い命令文の例
「製品設計業務における課題には、過去の図面を探す手間、ツールが異なるとデータをインポートできない、機能がありすぎてツール習得までに時間がかかりすぎる、というものがあります。この課題を深掘りして、さらにDXによりもたらされる効果を教えて。」

【第六章】ホワイトペーパーのデザイン

テキストの執筆が完了したら最後はデザインです。企業向けの資料のために、見やすさやわかりやすさを重視したデザインを心がけましょう。

【第六章】の内容
1. ホワイトペーパーのレイアウトは縦長か横長か?
2. カラーリングを決める
3. テンプレートの作成
4. インフォグラフィック(図表)やアイコンの取り入れ方
5. 「あしらい」をうまく活用する]

ホワイトペーパーのレイアウトは縦長か横長か?

ホワイトペーパーを制作する際、多くの方が最初に迷われるのが「縦長と横長のどちらを採用するか」という問題です。両フォーマットはそれぞれ特有のメリットとデメリットがあり、ターゲット読者の閲覧環境や目的に応じて最適な選択が変わってきます。

縦長フォーマットについて

親しみやすい書籍スタイル

縦長フォーマットは、私たちが普段から慣れ親しんでいる書籍や文書の形態を踏襲しています。印刷物として読む場合にも自然なレイアウトとなり、多くの人にとって読みやすい印象を与えます。

モバイル閲覧との相性が良い

スマートフォンやタブレットなど、縦型の画面で閲覧するデバイスとの相性が良いのも特長です。縦スクロールが主流のモバイル環境では、読者が拡大や左右スクロールを行わなくてもスムーズに読み進められます。

主なデメリット

一方で、横幅の広いデスクトップモニターで全ページを表示しようとすると文字が小さくなり、左右に余白が生まれやすいという難点があります。特に、データやグラフの多い資料をPC中心で閲覧する場合には、情報量を十分に活かせない可能性があります。

横長フォーマットについて

デスクトップ画面を最大限活用

横長フォーマットは、パソコンの横長画面に合わせて設計されており、モニターの横幅を有効に使えるため一度に多くの情報を表示しやすいという利点があります。特にチャートやグラフなど、横幅を活かせるビジュアル要素を多用する場合に高い視認性を発揮します。

BtoBのマーケティングに適したレイアウト

ビジネスシーンでは、ホワイトペーパーの主な閲覧環境がデスクトップPCになるケースが多々あります。そのため、BtoB向けの資料やデータ解析を含む文書では、横長フォーマットのほうが読者の理解を助けやすいといえます。

主なデメリット

モバイルデバイスで閲覧する場合、拡大表示や左右へのスクロール操作が必要になることが多く、読者にとってはややストレスになる可能性があります。また、横幅が広い分、1ページあたりの情報量をコンパクトにまとめる工夫が必要となり、長文を読み物としてじっくり読ませるには不向きな面もあります。

選び方のポイント

横長フォーマットがおすすめのケース
  • BtoBでの利用がメイン → PC閲覧が多いため視認性を重視した横長レイアウトが適している
  • データを多用した資料 → 横幅を活かしてグラフや図表を配置することで読みやすくなる
縦長フォーマットがおすすめなケース
  • 文章量が多く、読み物として提供したい場合 → 書籍に近い感覚で読んでもらえる
  • モバイル端末からの閲覧が多い場合 → 縦スクロールが主体のデバイスと相性が良い

最終的にどちらを選択するかは、ホワイトペーパーの目的や読者の閲覧環境、そして掲載したい情報の種類によって異なります。もし読者の多くがデスクトップPCで閲覧し、データやグラフをしっかり見せたいのであれば、横長フォーマットを強くおすすめします。一方で、印刷配布を前提としたり、テキスト中心の読み物としてじっくり理解してもらいたい場合は縦長フォーマットが向いています。

ホワイトペーパーは、対象読者や利用シーンを正しく想定したうえでレイアウトを決定することが大切です。 ぜひ自社の状況や配布計画を踏まえて、最適なフォーマットを選んでみてください。

カラーリングを決める

ホワイトペーパーのデザインでは、色使いが読者の印象や理解度に大きな影響を及ぼします。情報を伝える上で、色の選び方を工夫するだけで、読みやすさやプロフェッショナルなイメージが格段に向上します。三色構成を中心としたカラーリングの基本と、さらに活用の幅を広げる方法をご紹介します。

三色構成の基本原理

デザインを考えるうえで、まずはベースカラー1色・メインカラー2色・アクセントカラー1色の4色に絞ることをおすすめします。それぞれに明確な役割を与えることで、配色に統一感が生まれ、読者に専門性や信頼感を感じてもらいやすくなります。

ベースカラー

文書全体の基調となる色で、背景や余白の大部分を占めます。高い視認性と読みやすさを重視する場合、白色を選ぶのが定石です。白を背景にすることで、テキストやグラフなどの情報がはっきりと際立ち、読者の目にも優しくなります。

メインカラー

見出しや図表、重要な文言など、文書の主要な要素を統一する色です。メインカラーを使い分ける場合は、2色までを上限とすると、ページ全体の統一感が失われにくくなります。

アクセントカラー

強調したいキーワードや特筆事項、ボタンなど、読者の注意を引きたい部分にのみ使う差し色です。メインカラーが2色あるときは、アクセントを1色に絞ることで、視線誘導がスムーズになります。

色にバリエーションを出したいときには

基本の3色を決めたあと、色味にバリエーションを持たせたい場合は、明度や彩度を調整してみましょう。たとえば、選んだメインカラーを少し薄くしたり濃くしたりするだけで、統一感を保ちながらメリハリをつけられます。こうした微妙な変化によって、見出しやサブ見出し、図表の背景などに段階的な差をつけることができます。

明度の調整
同じ色相でも、明るくすると軽やかで柔らかな印象に、暗くすると重厚感や落ち着きを演出できます。

彩度の調整
鮮やかさを抑えると上品な雰囲気に、逆に彩度を高めるとインパクトあるデザインになります。

色決めの参考になるサイト

配色に迷ったときは、以下のようなオンラインツールを活用すると便利です。自社ロゴやブランディングカラーとの相性を確認しながら、最適な組み合わせを検討できます。

Adobe Color <https://color.adobe.com/ja/
カラーホイールやテーマ探索機能が充実しており、さまざまな配色パターンを簡単に試せます。

ColorDrop <https://colordrop.io/
すでに合成された何百というカラーパレットからお気に入りの配色を選択できます。

Colorsupplyyy <https://old.colorsupplyyy.com/app/
〇の印を動かすだけで組み合わせを提案してくれるサイト。組み合わせの例も表示してくれ、イメージしやすいです。

デザインテンプレートの作成

PowerPointデザインテンプレートは、プレゼンテーションや資料作成の効率を高めるために、文字の配置や背景デザイン、色使いなどをあらかじめ設定しておく枠組みのことです。これを活用することで、企業が制作する資料やホワイトペーパーなどで、デザインの統一感を保ちつつ作業時間を短縮できます。

デザインテンプレート無料ダウンロードのご案内

今回、パワーポイントでご利用いただけるデザインテンプレートを作成しました。タイトルや文章、素材などは自由に変更し、ぜひご活用ください。

>デザインテンプレートのダウンロードはこちら

ダウンロード資料の内容
表紙デザイン:7パターン
中ページのデザイン:2パターン

このテンプレートは、表紙・目次・本文ページといった各レイアウトのデザインベースを設定するものです。たとえば、本文ページのタイトルやリード文の背景に共通の装飾を施し、全ページに一貫性を持たせることができます。

本文ページのテンプレートは1パターンだけでも十分ですが、複数のパターンを用意するとよりダイナミックな印象を与えられます。ただし、パターンを増やす分だけ作成や管理の手間が増えるため、活用目的や作業時間を考慮して選択してください。

✦ひとこと解説✦ 日本向けと海外向け
参考までに、海外向けの資料ではページごとに異なるテンプレートを使う傾向があります。一方、日本向けの資料では全ページを通して統一したテンプレートを使用するケースが多いようです。もし海外向けのマーケティングで使用される場合は、ページごとのテンプレートを変える方法も検討してみてください。

インフォグラフィック(図表)やアイコンの取り入れ方

ホワイトペーパーを作成する際、文章だけでなく視覚的な要素を適切に取り入れると、読者の理解や興味を一層高めることができます。特にインフォグラフィックやアイコンを活用すれば、複雑な情報をシンプルかつ魅力的に表現することが可能です。

アイコンの入手方法

アイコンは、Adobe Stockなどのストックフォトサービスから入手すると効率的です。多種多様なデザイン素材が用意されているため、必要なイメージに合ったアイコンを探しやすいでしょう。

無料アイコンサイトの例
icooon-mono <https://icooon-mono.com/
FLAT ICON DESIGN <http://flat-icon-design.com/

これらのサイトを利用すれば、コストをかけずに豊富な種類のアイコンを入手できます。デザインに合うアイコンを見つけて、ホワイトペーパーの見た目にアクセントを加えてみてください。

インフォグラフィックの活用

インフォグラフィック(Infographic)とは、情報やデータをビジュアルに整理し、わかりやすく伝えるための図解やイラストを用いた表現形式です。グラフやチャート、アイコンなどを使って視覚的にまとめることで、複雑な情報でもひと目で理解しやすくなります。

インフォグラフィックは、統計情報やプロセス図などの複雑なデータを視覚的に整理するのに最適です。基本的には、制作者が自らデザインを作成する必要がありますが、以下の方法を使えば作業を効率化できます。

ストックサービスのテンプレート活用

Adobe Stockのようなサービスでは、編集可能なai(Illustrator)ファイルとしてダウンロードできるインフォグラフィックのテンプレートが数多く提供されています。これらを使えば、レイアウトを一から作る手間を省き、必要なテキストや数値を置き換えるだけでオリジナルのインフォグラフィックを完成させることができます。

図表作成のAIツール Napkin AI

Naplin AI <https://www.napkin.ai/

Napkin AI(ナプキンエーアイ)は、テキストを入力するだけで、AIが自動的にグラフやフローチャート、構成図などの視覚的コンテンツを生成してくれるツールです。 さらに、生成された図解は色やフォント、アイコンなどを自由にカスタマイズでき、ユーザーのニーズに合わせて調整が可能です。

2024年9月からは日本語にも対応しており、国内ユーザーにとってさらに使いやすくなっています。 現在、Napkin AIはベータ版として提供されており、全機能を無料で利用できます。

ライセンスと著作権の確認

アイコンやイラストをストックフォトサービスや無料素材サイトから利用する際は、利用規約やライセンスをしっかり確認しましょう。有料素材のライセンス形態や、無料素材サイトでも商用利用可否が異なることがあるため、権利関係を事前にチェックしておく必要があります。

「あしらい」をうまく活用する

ホワイトペーパーをプロフェッショナルな印象に仕上げるには、適切な「あしらい」の活用が欠かせません。「あしらい」とは、文書内の装飾的なデザイン要素を指し、視覚的なアクセントを加えると同時に、情報を整理し読みやすくする役割を担います。

あしらいの具体例

  • 見出し横にイラストを配置
    重要な見出しのそばに電球マークなどのイラストを置くことで、読者は直感的にポイントを把握しやすくなります。
  • 人物イラストで共感を促す
    適切な場面で表情豊かなイラストを挿入すると、読者の感情に訴えかける効果があります。
  • 装飾的な枠で情報を区切る
    テキストボックスや図表に洗練された枠を付けることで、情報のまとまりがひと目でわかり、視線を誘導しやすくなります。

あしらいは「見た目を華やかにする」だけではなく、読者の理解や興味を高める重要な要素です。特に複雑な情報が多いホワイトペーパーでは、視線誘導や重要ポイントの強調に大きく貢献します。

しかし、過度に装飾を施すと、文書の信頼性や専門性を損ねる恐れがあります。全体のバランスを考慮し、読者の目線を必要以上に散らさないように注意しましょう。

無料イラスト素材の活用

イメージを具体的に伝えるためには、フリーのイラスト素材サイトを活用するのもおすすめです。制作時間やコストを抑えながら、魅力的なビジュアルを簡単に追加できます。無料で使用できるイラストサイトもご紹介します。

Illustrations | unDraw <https://undraw.co/illustrations>
シンプルで洗練されたイラストが豊富に揃っており、無料でダウンロード可能です。

この記事の執筆者
卜部克哉
テクノポート株式会社
技術ライティング事業部 責任者

【経歴】
機器メーカーで技術営業(7年)→ Web広告代理店 → テクノポート入社

【得意分野】
・製造業のWebコンテンツ制作
・SEO記事、技術記事、導入事例記事、ホワイトペーパー(ダウンロード用資料)
・技術記事の制作本数は100本を超える

【寄稿実績】
AI時代における製造業のコンテンツ戦略|MONOist
製造業にとってオンライン展示会は“使える”のか?コロナ後の可能性を考える|MONOist

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