こんにちは、テクノポートの五月女です。BtoBマーケティングにおいて、ランディングページ(LP)に動画を活用されることが多くなっています。 BtoB商材は専門的・複雑なことが多く、テキストや静止画だけでは伝えにくい特徴やメリットを動画でわかりやすく説明できるからです。
本記事では、BtoB企業のLPに動画を載せるべき理由や、BtoB特有の動画活用法、さらに実際の事例やリード獲得につなげるテクニック、LP以外での動画活用法まで詳しく解説します。
この記事の目次
LPに動画を載せるべき理由
LPに動画を掲載することで得られるメリットは非常に大きいです。まずユーザーの注意を数秒で引きつけ、離脱を防ぐ効果があります。LP訪問直後のファーストビュー(画面最上部)に動画を配置すると、テキストよりも直感的に興味を持たせることができ、直帰率・離脱率の改善につながります。特に製造業などBtoB商材では内容が複雑なケースも多いですが、動画で視覚的に説明することで理解度が大幅向上し、結果としてコンバージョン率の向上にもつながります。
BtoB特有のLP動画の役割とは?
BtoBにおけるLP動画は、BtoC向け動画とは役割や作り方が異なります。BtoCのLP動画はブランドイメージを重視し、演出やストーリーで共感を得るケースが多い一方、BtoBでは機能や導入効果を説明する実用的な動画が中心です。
BtoB商材は曖昧な理由で選ばれることはなく、動画でも製品のメリットや導入効果を正確に伝える必要があります。複数の意思決定者が関与し専門用語も多用されるため、動画で誰でも同じ理解が得られるよう工夫すれば、説明品質のばらつきを抑え視聴者が短時間で全体像を把握できます。
さらに動画は静止画や文章では伝えにくい動きやスケール感を示し、対面展示や実機デモの代替として、疑似体験を提供しながら理解と信頼を高めます。
BtoB LP動画の活用事例
THK「SIGNAS」
THKは搬送ロボット「SIGNAS」のLPで短尺の紹介動画を公開し、訪問者の関心を高めています。詳細な長尺動画はフォーム登録後に視聴できる仕組みとし、効率的にリード情報を取得しています。

SAYコンピュータ「Eye-Count AI」
Eye-Count AIのLPでは、操作イメージ動画を視聴できるようにしています。実際のカウント作業や画面イメージを見せることで、テキストでは伝わりにくい使用感を直感的に理解させ、「数秒で正確にカウントできる」という訴求ポイントに信ぴょう性を持たせています。動画視聴後すぐにトライアル申し込みや資料ダウンロードへ誘導する導線も用意し、スムーズにリード獲得へつなげています。

山善「工場の電力見える化システム」
山善TFS支社のLPでは、工場向け電力見える化システムを紹介し、導入事例動画で訴求力を高めています。導入事例セクションでは、東邦工業への導入の様子を映像で公開し、電力データの可視化結果やCO₂削減効果を画面例と共に解説しています。

ミスミ「meviy」
ミスミは「meviy」のLPで 「2分でわかる!meviyとは?」 というインフォグラフィック動画を公開し、3ステップ(CADアップロード→条件設定→型番発行)でサービスの流れを示しています。2分で概要を把握できるため、初見の訪問者も利用イメージを掴みやすく、離脱を防げます。

リード獲得に直結する動画の使用法
BtoBマーケティングのLP目的はリード(見込み顧客)の獲得です。動画再生で終わらせず、視聴者を問い合わせや資料請求など次の行動へどう導くかの設計が重要になります。以下にLP動画でリードを獲得する主な方法を示します。
短縮版とフル版の使い分け(段階公開)
短尺動画で興味を喚起し、フル動画はフォーム入力後に公開します。フル動画には登録してでも見たい導入事例や詳細データを盛り込みます。一方、短縮版は概要とベネフィットだけを伝え、「もっと知りたい」気持ちを残します。この構成で興味段階のユーザーを効率的に顕在化させられます。
CTA(行動喚起)の明確化
動画内や周辺に「資料ダウンロード」「デモ申し込み」など具体的なCTAボタンを配置します。視聴後すぐ「もっと知りたい」「試したい」欲求に応えられる導線があれば、コンバージョン率は大きく向上します。
LP以外での動画活用方法
動画コンテンツの活用先は何もLPだけに限りません。BtoBマーケティングでは、他のチャネルや場面でも動画が効果を発揮します。最後に、LP以外での動画の使い方をいくつか紹介します。
展示会・営業商談での動画活用
オフラインの展示会ブースや対面の商談でも動画は強力なツールです。例えば展示会では大型ディスプレイに製品PR動画を流し来場者の足を止める、営業訪問ではタブレットでデモ動画を見せながら説明するといった使い方がされています。動画なら短時間で効率的に製品の魅力を伝えられるため、専門知識のない相手にも直感的に価値を感じてもらえます。
メールマーケティングでの動画共有
メルマガやフォローアップメールに動画のリンクを盛り込むことで、テキスト中心のメールより高いエンゲージメントを得られます。製品紹介動画のサムネイルをメール本文に配置し、「クリックして動画を見る」ボタンへ誘導することで、興味喚起とサイト再訪を促進します。動画視聴ページで再びフォーム誘導や関連コンテンツ提案をすれば、見込み客のナーチャリング(育成)にも効果的です。
動画を作る流れ
研究・技術動画づくりは、①企画・構成、②撮影・素材制作、③編集・仕上げという三つの段階を踏むのが一般的です。
企画・構成
研究・技術動画の目的(例:新技術の紹介、展示会向け PR)とターゲット視聴者を定め、訴求ポイントとキーメッセージを整理します。技術者と協議して情報を提示する最適な順序を決定し、シナリオと絵コンテに落とし込みます。絵コンテがあると、撮影と編集の指針がぶれません。
撮影・素材制作
企画に沿って研究所や工場での実験風景、装置稼働シーン、製品デモ、技術者インタビューを撮影します。同時に CG アニメーションや模式図、グラフなどのビジュアル素材を準備し、照明・音声を整えた高品質な映像を確保します。撮影には技術者が立ち会い、要点が的確に映っているかを確認すると安心です。
編集・仕上げ
絵コンテに従って素材を並べ、不要部分をカットし、シーン間を調整します。タイトル・テロップ・図表・BGM・効果音を挿入し、専門用語には注釈を付けて視認性とわかりやすさを高めます。ナレーションを挿入後、社内試写で技術的な誤りや難解表現をチェックし、フィードバックを反映して完成させます。最後に高解像度で書き出し、YouTube などにアップロードすれば公開準備完了です。
まとめ
「LP動画」はBtoBマーケティングの成果を大きく左右する施策です。情報量が多く説得力の高い動画は、複雑な製品を短時間でわかりやすく伝え、離脱を防ぎ、コンバージョン率を押し上げます。特に製造業など専門性の高い領域では、その効果は絶大です。
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